終身雇用が終わってどうなるか、社会人歴7年の若手経理マンがうれしいことを考えてみます。
ついに経団連の会長(日立製作所)に続き、トヨタの社長まで終身雇用の継続が難しいことを表明しました。
45歳以上のリストラとしては、2018年発表を含めると、下記の企業などがあります。
- NEC
- エーザイ
- 千趣会
- 日本ハム
- 昭文社
- アルペン
- カシオ計算機
- 協和発酵キリン
- コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス
- 富士通
ここから希望退職の募集がどんどん増えていきそうですね。
以下で終身雇用が終わって、若手にとってうれしいことを大きく2つ上げていきます。
①モチベーションが上がる
とにかくモチベーションの部分で若手社員にとっては、追い風になるのではないでしょうか。
私にももちろん経験がありますが、年だけ取って動きが鈍い方というのが、会社には一定数いるのです。
働きアリの法則でどの組織にも使えない人は必ずいるのかもしれませんが、そんな人でも自分よりも給与が高ければ、納得はいきません。
また使えない社員が退職し、中途で能力のある人のニーズが高まるということが考えられます。
そうなれば、今よりもはるかに転職のハードルが下がり、年齢という軸で評価されることが少なくなります。
年齢ではなく能力が評価されるので、はるかに生産性が上がり、無駄な残業も減っていくと予想します。
結果としてモチベーションのアップにつながると考えます。
②給与が上がる(かもしれない)
年功序列を廃止するということは、基本的に実力主義になっていくということです。
若手だろうと能力があれば、マネジメントを任せ、よりレベルの高い役職を任せる。
こういう「普通のことが普通」の世の中に、これからなっていくと思います。
もちろん、競争は激しくなりますが、ある程度のフェアさがある環境での競争を勝ち抜けば、それにふさわしい給与が貰えるはずです。
そもそもRPAなどで、誰でもできる仕事はなくなっていくので、能力のない人には仕事がなくなります。
給与体系も変化するでしょうが、今まで使えない人に支払っていた高額な給与の一部は還元されるのではないでしょうか。
そもそも希望退職を求められてしまう人材とは
すこし脱線しますが、なぜ高齢の社員が辞めても構わないと思われてしまうのかを考えてみます。
私が思う頼りにならない社員は下記の特徴があります。
- 変化に対して臆病で、新しいことに拒否反応を示す
- 自らが動いて状況を変えようとはしない
- 自分の視点だけで考え、全体最適の視点を持っていない
- リーダーシップ・決断力がない
- 業務の処理能力が低い
これの裏返しが求める社員像になると思います。
- 積極的に変化を受け入れ、なんでも取り入れる
- 自ら動いて状況を変える
- 全体の視点から、自分の仕事が組織にどう作用するか考え行動する
- リーダーシップ・決断力がある
- 業務の処理能力が高い
終身雇用が終わることの反動とは
最後に、終身雇用が終わることによるデメリットについても考察したいと思います。
恐らく今まで以上に能力主義になり、競争が激化するため、能力の低い会社に勤めているだけという人には地獄です。
今、パッと思いつくのはこれぐらいしかないです。
今までは日本という国が、ずーっと成長し続けていたため、社員の質よりも量という部分が大きかったのかもしれません。
国の成長が鈍化していく中で、社員の質を高めなければ、会社の成長が望めないのだと思います。
恐らく終身雇用制度が完全に終焉する、つまり多くの企業に浸透するのにはかなりの時間を要すると思います。
ただ、1度終身雇用をやめた企業が、再度終身雇用の形態を採用するとは到底思いません。
これからの時代は、自らのスキルや考え方を常に意識しないと取り残されてしまう時代なのかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。