経理でやったことのない仕事は、まずは真似から始めようという話です。
新入社員の頃は、新しい仕事を任されると不安でした。
そもそものルールを理解しないまま、仕事を与えられるというのが、上手くこなせるかなという感情が大きかったです。
実務においては、前年や前回の資料を真似すれば乗り切れることもあります。
これが最適解かと言われると微妙ですが、まずは真似してみようという話をします。
結論:前年を真似することで、形から入れる
経理の仕事は前回の真似から
経理の仕事というのは、基本的に何回もやる仕事が多いです。
例えば年次決算なら年に1回はやるということで、2020年の資料を作ろうと思ったら、2019年の資料を参考にすることができます。
真似が完璧な手法ではないのですが、時間という制約がある中では、いい方法なのではと思います。
例えば、売上の分析資料を作るとした場合のフローはこんな感じです。
会計システムから、19年4月から6月までの3ヶ月分のデータをダウンロード。
そのデータを比較する単位に加工する。(例えば、海外売上と国内売上を分けたり、商品売上と手数料売上を分けたりする)
加工データを基に比較表を作成し、計画比や前年比を数値やパーセントで確認する。
差異が大きい部分は、営業などに確認するなどして、理由をコメントする。
一例ですが、経理ではこのように分析資料を作ったりします。
大抵の場合、前年や前回の資料は残っているので、時間に余裕があれば決算前に一度練習してみるのもいいでしょう。
一旦データ部分のみ消した白紙のエクセルを作って、前回のデータから同じものが作れるかを確認するのです。
決算時には時間に追われている可能性が高いので、一度流してやってみるとどこで躓くかが分かります。
この時には、エクセル内の数式を消さないよう注意しましょう。
会社によっては、sum関数などで合計にしている部分は赤字にするなど、社内でルール化されている場合があります。
確かに赤字になっていれば、間違って消す可能性も低くなるので、この仕組は有用だと思います。
万能ではない
当然ながら、この方法も万能ではありません。
今期に入って、新しく追加しなければならない時に気づかないという可能性があります。
税金計算の加算・減算などで注意が必要かもしれませんが、当期になって新しく加算項目が増えるというのはよくあります。
この場合だと、税金計算の基礎をきちんと理解しておかないと、正しい資料が作成できないということになります。
ただし、自分が最終的な責任を持つケースは少ないでしょう。
自分が作成した資料は課長なり、上司に確認してもらう可能性が高いです。
上司が気づけないなら、それはそこまでの話です。
とは言え、せっかく作成するからにはレベルの高い資料は作りたいものです。
色々な勉強方法はあるでしょうが、まず手を動かしてみて、分からないところだけを本などで勉強するという方法があります。
最初から本で、何もかも理解しようとするよりも、まず手を動かして早く自分の課題を見つける方が効率がいいと言えるでしょう。
また、後から意味に気づくというパターンもあります。
忙しい時はとにかく、処理や手を動かすことに集中しがちで、いちいち意味まで確認はできません。
後になって、知識が増えたり、忙しくない時にもう一度確認してみると、なるほどと思える瞬間が来る可能性もあります。
私も、新卒の会社でやっている意味が分からなかったことが、転職先の会社で業務の意味を理解したことがありました。
当時の自分にメッセージを送るなら、分からないことがたくさん出てきても過度に心配する必要はないということです。
ただし、定期的に経理の勉強は続けることも忘れずにという感じです。
初めての経理の仕事には色々と不安もあるでしょうが、まずは前回の真似から入ってみることをオススメします。
前も書きましたが、導入編として読みやすい本もいいと思います。
www.finance-accounting-value.com
経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本 (ディスカヴァー携書)
ここまでお読みいただきありがとうございました。