社会人歴7年ちょいの、ペーペー経理マンが一人前になるための年数を考えます。
今回は経理マン向けの記事となります。
自分自身の経験を踏まえ、経理マンが一人前になるための年数について書いてみます。
もちろん、会社規模・役割によって違うものですので、ご参考程度に。
結論:経理マンが一人前になるためには5年が必要だが、これは将来的に短くなる
①自分の経験の話
結論から言うと、5年は必要かなと思います。
一人前という言葉の定義が必要ですが、一人前でも半人前でも会社としては戦力に間違いありません。
自分が新卒で入った時は、経理部で戦力になったのは、入社半年後くらいだったのかなと思います。
以下、自分の経験を時系列で書いてみます。
1年目
経理マンとしての知識と、社会人としての基本スキルを覚える。
例えば、メールの作法だったり、会社独自の言葉など、社会人としてのスキル。
一方で経理マンとしてのエクセルのテクニックだったり、経理規定の理解などがある。
3月決算だったので、4月中旬の配属された時期は、一番忙しい時期であんまり構ってもらえない。
2年目
実質的には、初めての本決算を迎える。
四半期決算ですらハードなのに、これ以上があるのかとかなり憂鬱に。
徐々に任される仕事も多くなる。
3年目
ある程度どこがハードなのか、どこに注力すべきかを理解して仕事に臨めるようになる。
今までの断片的な知識が、繋がってくる瞬間がある。
ごくまれに先輩や上司のミスにも気づくようになる。
四半期決算は通算で9回目とかになるので、慣れが出てくる。
しんどくなって転職を決意。
4年目(転職先での1年目)
新しい職場の理解。
規模が小さい所への転職だったので、何でもやらせてもらえる。
常にこの作業にはどんな目的があるかを考えて、仕事をする。
5年目(転職先での2年目)
一定の裁量がもらえたため、不要と思われる部分の簡略化やなくすことを考える。
プロジェクト等にも、自分が決めるという意識で臨み、経験にする。
②経理で大切な経験
個人的に大事だと思ったのは、年次決算のように年に1回しかない経験です。
月次決算は毎月やることになるので、比較して希少性がありません。
レアな経験ほど、対応が難しく成長するための材料です。
他には例えば、
- 国税局の調査対応
- 消費税改正対応などのシステムリプレース対応
- IFRS導入プロジェクト
なども成長できる材料だと思います。
こういったプロジェクトがあった時には、自ら手を上げて対応することで、経理マンとして一人前に近づくと思います。
また経験を分解して捉えることも重要な考え方です。
一見、スポット案件に見える仕事も分解して考えれば、他の仕事にも応用可能ということがあります。(再現性という考え方です)
自分が入社から今までにどんな仕事をしてきて、そこから何を学んだかを棚卸することで、ビジョンが広がると思います。
③これからの考え方
ひとつの考え方として、経理マンは5年で一人前になると書いてきました。
これからの時代は、よりそれが短くなると思います。
理由としては、RPAをきっかけに業務の標準化が進み、属人的な仕事が減るということです。
つまり、各自の役割や作業量が可視化され、年齢という軸ではなく、能力で評価されるようになります。
そして能力が高い人ほど、成長の機会が与えられるため、社員間の格差が生まれることが予想されます。
転職のハードルも今までより下がり、再現性のある仕事を経験することがより大事になると思います。
会社独自の風習には、再現性がありません。
今までの年功序列なら、その会社にいれば、その風習を理解することが必要でしたが、転職を前提に考えれば、ただの時間の無駄です。
変わりゆく時代に取り残されないよう、日々考えて行動することがきっと大切だと思います。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。