経理マンになって驚いた豆知識を紹介します。
新卒で経理部に配属されて、決算書を作るという作業がありました。
そこで疑問に思ったのは、決算書には0と-(バー)があるということです。
どちらも何もないという意味なのではと思ったのですが、両者には明確な違いがあったのです。
今回はそんな違いについて語ります。
これを知ると、ちょっと知ってる人っぽくなれるかもしれません。
結論:0は0でも0じゃない
決算書は1円単位ではない
この話で重要なポイントとしては、決算書は一円単位ではないということです。
百万単位か千円単位で開示されています。
例えば、30億の売上なら、3,000(百万)、3,000,000(千円)というように表示されます。
四捨五入ではなく、切り捨てとしている会社が多いです。
だから100万7529円の数値は、百万単位なら1という表記になるわけです。
0と-の違いはというと、百万単位なら「0」が1円~99万9,999円までを表し、「-」が0を表しているということになります。
つまり、少しでも数値があるなら0になる可能性があり、全く何もないのが-(バー)なのです。
私はこのことを初めて知った時、0なのに数値あるんかいと思ったことを覚えています。
もうひとつ付け加えると、マイナスの表記には△を使います。
なので△0という表記もあり得ます。(-1円から-99万9,999円)
ゼロなのにマイナスつけるんかいと思いました。
少しだけPLの数値例を出して見ます。
前期に貸倒引当金繰入が100万出て、当期全く無ければ-です。
当期に50万だけ発生すれば0と表記されます。
当期に-40万発生すると△0と表記されます。(ただしマイナスの場合、貸倒引当金戻入という勘定を使う可能性あり)
決算短信や有報では、このように百万単位か千円単位なので、このような表記になっています。
一円単位での資料なら、0の時は-を使うので、0という表記が登場しないと思います。(間違っていたらコメント等で教えて下さい。)
実務上は気にしなくても大丈夫かもと、ただの独り言
決算短信や四半期報告書や有報というのは、それ用のシステムを使って作成するのが一般的です。
当然ながら百万単位で開示するなら1円~99万9,999円の間に収まっているなら、0と数値を出してくれるはずです。
システムに頼るなら、このことを知らなかったとしても仕事はできるでしょう。
もちろん、知っておいて損はないとは思います。
決算書の開示というのは、間違いがあったら訂正のリリースをわざわざ出さなければなりません。(重要な数値の間違いがある場合、てにをはがおかしい程度なら不要のはず)
自分の経験上では、そういう意味でプレッシャーを感じることが多かったです。
一番やりきったと感じる瞬間は、開示が無事に終わった日です。
もちろん、完成しているものをアップロードして、それが見れるようになるというだけなのですが、本当に安心します。
開示された資料は一瞬だけ確認して、細かい部分は見ません。
もしも間違いを見つけてしまったら、冷や汗が出て止まらないでしょう。
経理も初めはみんなド素人からのスタートです。
知らなかったことを少しずつ理解して、成長していけばいいのです。
経理に限らず、営業の方でもそういった会計知識を少しずつ増やすと、間違いなく別の視点が見えてくると思うので、オススメします。
ここまでお読みいただきありがとうございました。