株主総会に開催側と出席側どちらも経験した、経理マンが株主総会について書いてみます。
新卒で入った会社では、上場企業だったため株主総会をホテルで開催していました。
お手伝いとして参加し、外で道案内をしていました。
それとは別に、保有している株の議決権を行使するために、株主総会に出席したこともあります。
そんな経理マンが、株主総会とは何かということについて書いてみます。
①株主総会の目的とは
そもそも株主総会とは、大事なことを株主のみんなで決めようという会議のことです。
会社には、定時株主総会を年に1回開催する義務があります。
大事なこととして以下のことなどがあります。
- 計算書類(1年のBSPL)の承認
- 取締役の選任
- 配当金額の決定
- 定款の変更
- 退職慰労金の支給の決定
自分の会社の総会に出席するのは、難しいかもしれませんが、株式投資をして株主になると、上場会社の株主総会に出席ができます。
②議決権を行使するとは
株主になると、上記の議題に対しての投票権が貰えます。
大量の株を取得すれば、その分投票権が多くなります。
つまり、会社に対しての支配権を高めたければ、その分だけお金が必要ということです。
また、株主であれば、会社に対して提案の議題を提出することができます。
これで一部のマニアには有名なのが、野村証券での株主総会での議題に「野菜証券に改称せよ」という株主提案が出たということです。
かつては株主総会は会社の議題が淡々と承認されていましたが、近年では株主も物言うようになり、配当金額や取締役について株主提案がなされることもあります。
③お土産って何?
これは廃止の方向に進みつつありますが、株主総会に出席すると株主にお土産を渡してくれる会社もあります。
私もある会社の総会に出席したら、お菓子を貰いました。
これがあることで出席率(議決権行使率)が上がるというわけです。
しかし、株主への公平性という観点から廃止する企業が増えています。
また株主総会を休日に開催してくれる企業もあります。
私がお菓子を貰った企業も、土日の開催だったので、会社を休むことなく出席ができまいした。
これは、開催する側からすると、休日出勤はちょっと嫌ですね笑
④持ち合いって何?
もしかすると、会社で株式持ち合いをやっていたら、「A社の総会出席してきて~」と言われることもあるかもしれません。
株式持ち合いとは、A社がB社の株式を保有し、B社もA社の株式を保有しているケースを指します。(どちらも上場しているとします)
こうすることで、「お互いの議案には無条件で賛成します」としておけば、会社提案の議題が通りやすくなります。
これについても、近年のコーポレートガバナンスの議論として、持ち合いはやめるべきという意見が出ていることもあり、持ち合いの解消が増えています。
終わりに
株主総会とは何かということが少し分かったのではないでしょうか。
一度、株主総会に出席してみるのも面白いと思います。
平日開催が多いので、スケジュールの都合や開催場所の問題もあって、多くの企業には参加できないと思いますが。
また総会では、普段会えない社長や役員を近くで見る機会でもあります。
株主総会で、株主からの質問の時間がありますが、大抵質問者の質問レベルが低いなぁと感じることがほとんどです。
それに対する社長の対応で、この社長できる人だなと思う瞬間もありました。
株主総会後に、懇親会という形で、役員などと直接話が聞ける機会があったりもします。
是非気になる企業があれば、総会に参加してみてはどうでしょうか。
動画版はこちらです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。