サンクコストという言葉をご存じでしょうか。経理マンがサンクコストについて解説します。
最近、考えることが多いなぁと思うサンクコスト。
意思決定に関わってくることが多いサンクコストについて、本日は考えてみたいと思います。
①サンクコストとは
サンクコストとは埋没費用のことを指し、すでに支出され、どのような意思決定をしても回収できない費用のことです。
サンクコストはコンコルド効果とも呼ばれます。
なぜコンコルド効果かと言うと、イギリスの企業とフランスの企業などが共同で開発した超音速旅客機コンコルドの開発の失敗から来ています。
めちゃくちゃ要約すると、ある時点でこれ以上コンコルドの開発を進めても赤字にしかならないことが判明したのに、ここまで投入した費用や時間が無駄になると考え、そのまま続けてしまったというエピソードです。
②サンクコストの身近な例
自分の例で言えば、婚活サイトへの登録があります。
婚活サイトは最初に入会金として、10万円以上かかるところもあります。
それに加え、月間の料金が発生します。
最初に投入する金額が多ければ多いほど、「これだけお金を払ったのだから、今やめるべきではない」と考えてしまいます。
もちろん、婚活サイトを続けて、最良の結果が1年後に起こるという可能性も当然あります。
コンコルドの例でもそうですが、その時点では赤字や無駄になりそうでも、未来にどうなるかまでは完全には織り込めません。
まぁ婚活サイトは色々あって退会しましたが笑
③サンクコストとの戦い
サンクコストにこだわってしまう一番の要因は、今までの努力・時間・お金が無駄になってしまうと考えてしまうところです。
その根底には、今までの行動を変えたくないという考えや、ここでやめることで失敗を認めたくないという脳の働きがあります。
こう書いてみるとギャンブルに依存してしまうのも、もうちょっと続ければ成功するかもしれないという心の動きから来るものなのかもしれません。
このようなサンクコストの対策には下記を紹介します。
- ゼロベースで考える
- 始める際に期限・限界を決めておく
ゼロベースとは、物事をゼロの状態から検討しなおすことです。
ほとんど全てのことが最初に始めた時から、何らかの変化があるはずです。
景気だったり、政治だったり外部環境や自分自身の状態にも変化があるはずなので、現在の状態で考えた時に、どうなのかを検討することが大事です。
そして最初からこれはいつまでに終えるとか、何万円まで使うなどの限界を決めて、その運用を守るということも有用です。
私が婚活サイトをスパッと退会できたのは、6ヵ月でやめようと思っていて、それを実行したからです。
この6ヶ月という数値は、確か結婚に至るまでの平均在籍期間だったと思います。
それで結果が出なければ、諦めると最初から決めていたので、多少は必死になった部分もあります。(最終的には結果は出ていませんが笑)
終わりに
以上が、サンクコストについての解説と、その対策です。
経営者が今までの成功体験に囚われるのも、ある種サンクコストと言えるのかもしれません。
ゼロベースで考えると、違う視点で考えることができ、物事の本質に少しだけ近づくように思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。