ノー残業デーという制度を作るのはいいけど、大事なのは運用という話です。
皆さんは、ノー残業デーという言葉を知っていますでしょうか。
週に何日かは、残業しない日を設定して、その日は早く帰ろうという仕組みです。
早く帰りたいけど、残業せざるを得なかった経理マンが、この制度を語ります。
本日は、このノー残業デーの意味について考えてみます。
結論:効果はあるけど、根本的な解決ではないと思う
ノー残業デー
ノー残業デーとは、その日は早く帰ろうという仕組みです。
下記の記事によると、導入率は約7割ということです。
自分の経験した範囲だと、毎週水曜日は早く帰ろうという感じでした。
企業によって週2日とか、ノー残業ウィークという運用もあるようです。
個人的には、この制度はないよりはマシなのですが、あまり意味がないと思っています。
まずはノー残業デーのいいところから紹介していきます。
ルールを忠実に守れば、単純に残業時間が少なくなります。
当たり前ですが、例えば水曜だけは早く帰れるということですから、 その分だけ仕事は減る可能性があります。
しかし、その分のしわ寄せが他の曜日になるなら、あまり意味がないような気がします。
それでも、水曜だけは早く帰れるというのは、間違いなくプラスだと思います。
そもそも残業が常習化すると、間違いなく仕事の効率が落ちます。
夜の23時に作業しても、次の日見直してみると、間違いが見つかるということがよくありました。
そういう意味でリフレッシュするために、週に1日くらいは早く帰りたいというのが希望です。
結局上手く行かない理由
ただ、この制度が形骸化しているなと思うことがありました。
その理由は、ノー残業デーなのに早く帰らない人がいるという点です。
上司が中々帰ろうとしないので、自分が帰りにくいというのは嫌です。
要は、社長や人事が何となくで始めたことなんて続かないのです。
やり方はしっかり考えないと、制度だけある状態になってしまいます。
そしてそんな形骸化した制度が残っている(制度だけ残っている)会社に、何かを期待しようという方がおかしく感じてしまいます。
やり方としては、ノー残業デーと決めたら例外をほぼ認めないことではないでしょうか。
これは市役所の例ですが、端末を強制終了させるのはいい案だと思います。
結局、たった1日残業しなければ進まない仕事なんてほぼないし、そういう仕事の進め方が悪いのです。
緊急案件というのもあるのでしょうが、緊急案件を発生させない仕組みづくりが必要です。
似たような緊急案件が何度もあるようでは、対応力が低いと考えられます。
私も新卒で入った会社では、残業が多くありました。
残業が多い月だと、36協定の上限の月間80時間という時もありましたし、残業時間としてカウントしていない分を加算すると月に90時間ぐらい残業していたでしょう。
それが四半期決算毎にやってくるのだから、明らかに組織として対応が間違っていたと思います。
当然、必要なことなら残業はしますが、ひたすら誰がどのように使うかさえ分からない分析資料を作るための残業なんて、モチベーションが下がります。
働き方改革とはよく言いますが、その目的がやはり大事です。
残業で帳尻を合わせるというのは、明確に無駄です。
世の中はもっと残業ゼロが当たり前になるはずだと思っています。
残業ゼロで有名なアクシアの社長のブログです。
自分が会社を作るなら、間違いなく残業ゼロの会社を作ります。
ないよりはマシなのがノー残業デーという制度ですが、最終的な目的は常に残業ゼロと思えば、ノー残業デーができないなんてありえないのです。
なんとなく制度を導入したって成果はでないし、そんな思いつきのような制度ばかり作る会社への信頼もなくなってしまいます。
経営者には残業をたくさんして成功してきたという、明らかな成功体験があるのでしょう。
しかし、その成功体験に囚われては、時代の変化に取り残され、優秀な人材も確保できずに、淘汰されていくことになるのは自明です。
当たり前を当たり前にすることが求められています。
「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」の習慣 (Asuka business & language book)
ここまでお読みいただきありがとうございました。