現役経理マンが仕訳について語ります。
仕訳と聞くとよくわからないイメージがあるかもしれませんが、パターンとして意識すれば、それほど複雑ではないのではないかという話です。
本日は、経理初心者の方向けに、仕訳のパターンについて解説します。
結論:仕訳には3種類だけで、BSとPLに着目しよう
仕訳とは?
仕訳については、下記のページからどうぞ。
ざっくり要約すると、経理(簿記)の基本が仕訳で、仕訳の集合体がBS/PLになるということです。
日々の取引の記録が仕訳となるわけです。
私自身の経験で言うと、新入社員で経理に入って、仕訳って何という状態でした。
もちろん、承認自体は上司にしてもらえるし、間違っていたら戻しの伝票を入れればいいので、気負う必要もないのですが、緊張していたのを覚えています。
ただ、仕訳にはパターンがあると理解しておけば、そのような意味のない不安も少なくなるのはないでしょうか。
仕訳のパターン
仕訳のパターンは3つです。
仕訳では勘定科目を選択しますが、これはBSかPLの項目となります。
つまり、貸方借方を無視すると、以下になります。
- BSとPL
- BSとBS
- PLとPL
このいづれかになるわけです。
以下、具体例を交えつつ説明します。
①BSとPLのパターン
この仕訳のケースが一番多いと思います。
例えば、給与支給の仕訳(預り金を無視)なら
借方)給与(PL項目)/貸方)当座預金(BS項目)
となります。
②BSとBSのパターン
これは、利益が動かないパターンなので、間違えても許される可能性があるパターンです。
締めが終わった後に、利益が動くのは色々と面倒ですが、このBSとBSのパターンならまだマシです。
例えば、配当金の支払い(源泉を無視)の仕訳で
借方)利益剰余金(BS項目)/貸方)当座預金(BS項目)
となります。
③PLとPLのパターン
これはPL科目の振替により発生する可能性があります。
この伝票だけ入れると、利益の金額自体は変わりません。
例えば、売上に計上しているが、本来は費用のマイナスという仕訳で
借方)売上(PL項目)/貸方)販管費(PL項目)
となります。
この仕訳のパターンは単純なPL上の組換えとなるだけなので、発生しにくいです。
まとめ
ここまで3パターン説明しましたが、仕訳の基本は利益剰余金です。
この仕訳によってPLの利益がどう変化するかを考えます。(PLの利益が動くとBSの利益剰余金も変わってきます)
結果がどう変わるかをイメージしながら作業すると、視点も変わってくるのではないでしょうか。
仕訳について原則から学びたい方は、日商簿記の勉強をすると、ルールが分かり理解が進むと思います。
まずは3級から学んでみてはいかがでしょうか。
ここまでお読みいただきありがとうございました。