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【棚卸】在庫なんて数えたくない経理マンが、棚卸について解説【YouTube動画あり】

在庫なんて数えたくない経理マンが、棚卸について解説

【棚卸】在庫なんて数えたくない経理マンが、棚卸について解説

3月決算の会社なら、もうすぐ棚卸の季節なので、棚卸の話をします。 

みなさんは実地棚卸という言葉をご存知でしょうか。

私は新卒の会社で経理に配属されて、初めてこの言葉を聞きました。

恐らく、厳密にはスーパーに行った時に、今日は棚卸しするから早くお店締めますという案内で見たことがあったと思います。

本日は、そんな棚卸についての話題です。

結論:棚卸とは会計システムと実物を照合する作業

棚卸は数えることである

棚卸というのは、在庫を扱う会社には大抵必須の作業です。

棚卸しとは、会計士システム(帳簿)と実際の現物を照合する作業のことです。

例えば、最初の例で挙げたようにスーパーでの棚卸しについて考えてみましょう。

スーパーには店頭に大量の在庫があります。(もちろんバックヤードにも大量の商品があるでしょう。)

その大量の商品(現物)と、会計システムとの照合を行うのです。

例えば、システム上はジャワカレー120個なのに、実物は118個しかないかもしれません。

これには逆のパターンもあって、実物の方が多いというケースも稀にあります。

店頭にある商品と会計上の数値が異なる場合、実在している現物が当然正しいことになります。

例のように、現物の方が少ない場合、どこかで商品がなくなっているので在庫の商品の損を計上することになります。

この理由としては、例えば入庫(商品を購入)した際の伝票が間違っている可能性もあります。

スーパーなら万引されてしまったというケースも考えられます。

 

なぜ、棚卸しが必要なのか 

棚卸しをするタイミングは、月末と期末である可能性が高いです。

月末の在庫数というのは、月次決算を行う企業であれば、どこかで確定するので、その数値と照合します。

月の途中であれば、伝票が入りきっていないことがあるので、システムの数値が変ということがあるからです。

期末に確認する理由としては、期末の在庫数字が商品などの勘定科目として外部に公表される可能性が高いからです。

この数値に信頼性を持たせるために、在庫の数量確認として、棚卸しをするということになります。

 

私の経験で言うと、メーカーで働いていたのでたくさんの在庫がありました。

もちろん、全ての在庫を確認するということはできない会社もあるので、一定数をチェックすることもあります。

例えば、在庫は1,000アイテムあるけど、時間の都合上、500だけチェックするということです。

棚卸しの作業としては、会計システムから打ち出した数値の紙と、実物が合っているかを指差し確認するということになります。

 

誰が監査するか

誰が数えるかと言うと、実際にそこで働いている人と、経理の人間など別の立場の人がいることが望ましいです。

例えば、内部監査室の人だったり、経理部の人だったり、監査役だったり、外部の監査法人などがあり得ます。

なぜ、外部の人が一緒なのかと言うと、その方がより厳しくチェックできるということがあります。

実際にいつもそこで働いている人には、思い込みやこのなっているはずという先入観があるのです。

フラットな目で確認することが、よりその数値に信頼性を与えるのです。

 

棚卸し代行という仕事もある

私も何度か棚卸しの作業を経理として、やったことがありますが、はっきり言って面倒です。

現場の人も準備するのが大変だし、数える側としても時間を取られます。

大きいスーパーなんて特に、莫大な商品があるので、これを数えるだけで一日が終わるでしょう。

そのコストがあるからか、棚卸しを代行する会社というのもあります。

有名なのは、上場会社でもあるエイジスという会社です。

https://www.ajis.jp/

エイジスに費用を払うことで、棚卸を代わりにやってもらえるのです。

本当に需要というのは、どこにても転がっているなと感じます。

 

また、最近ではRFIDという仕組みもあります。

これは在庫管理をより簡単にする仕組みとも言え、タグをつけることで簡単に在庫数量が管理できます。

さらに、無人レジの実用にも活用されています。

RFIDがどんどん普及すれば、将来的には人の目による棚卸しというのもなくなるのでしょう。

 

経理マンにとっては、一度は棚卸しという作業を経験してもいいのかなと思います。

なぜなら自社の商品知識を知る機会にもなり、業務の理解が増すと考えられるからです。

ただし、毎年やるのは、けっこう面倒くさいというのが正直な感想です。


実地棚卸の教科書

 

動画版はこちら

youtu.be

ここまでお読みいただきありがとうございました。