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【インサイダー】インサイダー取引って?ドンキの例を使って解説【YouTube動画あり】

【インサイダー】インサイダー取引って?ドンキの例を使って解説

【インサイダー】インサイダー取引って?ドンキの例を使って解説

意外と知らない?インサイダー取引を学ぶ

本日はインサイダー取引について解説します。

きっかけは、ドン・キホーテの前社長大原孝治氏の逮捕です。

実は経理マンでも正確には知らなかったインサイダー取引、自分の話した情報で顔も知らない他人の人生を変える可能性があります。

是非、最後までご覧下さい。

結論:会社の未公開の重要情報が鍵

インサイダー取引とは何か? 

まずはインサイダーの意味から抑えましょう。

インサイダーとは内部者という、会社の内部の重要情報を知っている人物を指します。

その重要情報が公開されていない状態で、その情報を元に株式を売買することがインサイダー取引です。

ここでよくある勘違いとして、株式の売買をして得をしてもインサイダーで、損をしたとしてもインサイダー取引になるということです。

www.jpx.co.jp

 

例えば、重要事実が公表される前のとある会社の株価が1,000円だったとしましょう。

その情報が公開されれば、株価が2倍になると思って購入して、結果的に株価が900円になってしまった。

そんな損失が出た時でも、インサイダー取引と認定されるということです。

インサイダー取引の罰は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金です。

これとは別に金融庁から課徴金という、不正により得たであろう利益の支払いを求められます。

超ざっくり言うなら、1,000円の株価が1,500円になって、重要情報を事前に知って1,000円で1,000株購入していたなら50万円分の利益を得ることになるので、課徴金が50万円というイメージです。(※厳密な計算ではありません)

 

インサイダー取引は身近なところで起きる可能性があります。

何故なら、上場会社の偉い人だけではなく、従業員やアルバイトでさえ、企業関係者に該当するからです。

たとえ、アルバイトだったとしても、その会社の未公開の重要情報に触れる可能性があり、それを誰かに教え、その教えた人物が株を買えばインサイダー取引になることがあります。

ここでのポイントは、未公開の重要情報という点です。

決算情報やM&Aなどの情報はいつか公開されます。

公開された後であれば、重要情報とは言えるでしょうが、誰でも見ることが出来る情報になります。

そうなれば、それを情報源として株式を売買する行為は何ら違法ではありません。

 

上場会社の従業員が重要情報を持っていると考えると、街中にもたくさん情報があるでしょう。

例えば、居酒屋で無関係の他人が話している内容もインサイダー取引に繋がる可能性があります。

自分がインサイダー取引に巻き込まれないために、一番確実なのは、そういった情報を外で話さないことです。

情報を聞くだけ、話すだけなら問題はありませんが、そこから株式を売買してしまうとインサイダーです。

しかし、情報だけで足が止まるなら、これほどインサイダー取引が増えることはないでしょう。

単純な課徴金納付命令の件数ベースでは、ここ3年間は年間20件前後となっています。

 

ドン・キホーテの例

ここから今回のドン・キホーテの前社長逮捕のニュースを紹介します。

ドン・キホーテHD(※正式名称はパン・パシフィック・インターナショナルHD)の前社長であった大原孝治氏がインサイダー取引の疑いで逮捕されました。

ちなみに、PPIHDの売上は約1.7兆円で上場会社で98位と巨大です。

www3.nhk.or.jp

大原孝治氏は社長在任期間中に、知人の男性に対しM&Aにより自社の株式が上がるという重要情報を伝え、その友人が数千万円の利益を得たとされています。

ちなみに、M&Aなどの重要情報を伝えずに、「この株が上がるから買っとけ!」という指示や推奨でもインサイダー取引となります。

上場会社の社長というインサイダー取引のルールを知らないはずのない人物でも、お金に囚われてこんなことをしてしまうのです。

 

ドン・キホーテの前社長の大原氏のプロフィールは、下記です。

  • 1993年、30歳の時にドン・キホーテに入社
  • 2年後の32歳の若さで、取締役就任
  • その後要職を経て、2013年(50歳)にドン・キホーテ社長就任
  • 2015年52歳でドン・キホーテHDの社長CEOに就任
  • 2019年9月に全ての役職から外れる

この全ての役職から離れたのが、恐らくインサイダー取引がきっかけではないかとされています。

52歳から4年しか代表を務めていないので、まだ会社を離れるのは早いと思われます。


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もちろん、他にも逮捕例はあり、SMBC日興証券の社員が2018年に逮捕されています。

証券会社の社員という多くの未公開情報にアクセス出来る立場を利用して、友人と共謀し利益を不正に得たようです。

www.sankei.com

このようにルールを知っていても、バレないと思ってやってしまうのがインサイダー取引です。

しかし、ルールを正確に知らない人も多いのではないかと思います。

実は私もそうでした。

 

意外と上場会社の従業員でも知らない?

私は、新卒で上場会社の経理に配属になりました。

経理というのは、非公開の重要情報をたくさん取り扱う部署です。 

しかし、経理だからといって特別に、インサイダー取引について詳細を教えて貰った記憶はありません。

例えば、自分が損をしたとしてもインサイダー取引になるなんて、当時知りませんでした。

自分が株式投資をしようと思ってから、より深く知ろうと思った部分もあります。

ただし、自社の株式は売買出来ない会社もあります。

もしかしたら、自分が記憶違いをしているのかもしれませんが、上場会社でもそんなレベルだったりするのです。

インサイダーなんてしないだろうと良心に頼っている部分もあるのでしょう。

 

しかし、それがもしも従業員がインサイダーで逮捕なんてニュースになれば、会社の信用に関わる問題です。

元社長が逮捕なんてネガティブの極みではないでしょうか。

ただ、事件にはなっていないインサイダー取引は、まだあるのではと思ってしまいます。

SESCという証券取引等監視委員会が目を光らせてはいますが、このあたりもAI化でインサイダー取引という不正が発生しない仕組みが望ましいです。

 

まとめ

本日はインサイダー取引とは何か?をドン・キホーテの例を使って解説しました。

まとめると、

  • インサイダーとは内部の未公開の重要情報に触れるもの
  • 役員・従業員・アルバイトでも、重要情報に関わる可能性がある
  • インサイダー取引は、株式取引をして損をしても成立する
  • 課徴金というペナルティの件数は、年間20件程度
  • ドンキの例は社長が知人に未公開情報を伝達したことによって、その知人が利益を得た
  • 社員の逮捕につながる可能性があり、上場会社は社員に適切な教育をしなければならない
  • とにかく会社の情報は、外で話さないのが一番確実な方法

上場会社関係勤務者(子会社等含む)は約1,500万人、臨時雇用者は約400万人で、上場会社関連で1,900万人もの人数が働いているとされます。

これだけ多くの人が、重要な情報に触れる可能性があります。

正しくルールを理解して、不正に巻き込まれないようにしましょう。 

 


インサイダー取引規制・フェアディスクロージャールール入門

動画版はこちら

youtu.be

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。