本当に納得してしまう本、アイデアのちからを紹介します。
人々の記憶に残るアイデアは何が違うのかがテーマです。
2008年に出版された本で、12年前の本となります。
しかし、これが本当に納得だらけの本です。
様々な事例が書いてあり、なるほど~と何度も言いたくなる素晴らしい本です。
断捨離のためにブログの記事に追記しようとしたけど、そもそもこの本の感想記事を書いていないことに気づきました。
結論:6つの原則と、知の呪縛が大事
アイデアのちから(チップ・ハース+ダン・ハース)
訳は飯岡 美紀氏 (翻訳) で日経BP社から出版されています。
以下、本の独自要約です。
序章:記憶に焼きつくアイデアをどうやって組み立てるか
記憶に焼きつくアイデアの6原則
- 単純明快である
- 意外性がある
- 具体的である
- 信頼性がある
- 感情に訴える
- 物語性がある
知の呪縛との戦いが必要
1章:単純明快である
軍隊の例
単純明快とは、アイデアの核を見極めること
大事なのは平易化ではなく、的確さと優先順位
新聞記事のリードの例
人間は不確実なことがあると、それが無関係でも判断停止に陥る可能性がある
簡潔さ自体を目指してはいけない
「何が出来るか」よりも「何が出来ないか」
既に持っているイメージを呼び覚ます
役立つ情報だけ与え、追加情報は後から小出しにする
想像しにくいものを想像しやすいものに置き換えている
2章:意外性がある
関心をつかむ最も基本的な方法は、パターンを破ること
人は驚くと答えを見出そうとする
関心を掴んだ後は、つなぎとめる(興味をそそらせる)
知識の隙間を狙う
自分の予想を責任を持って貫かせることが、自信過剰防止に役立つ
「あなたはこれだけのことを知っている、だけどこれは知らないでしょう」
3章:具体的である
具体的であることは理解を助ける
抽象性には、何らかの具体的な土台が必要
具体性はチームの協調も生み出す
4章:信頼性がある
権威が信頼性を生む
反権威も説得力を持つ(今まで喫煙者だった人が、禁煙を訴える)
鮮明な細部描写は信頼性を高める
統計自体が意味は持つことはない、統計は関係性を示すために使う(統計は内在的信頼性を増やす)
検証可能な信頼性(慰めの言葉を1つ思いつくより、けなし言葉を10考える方が楽)
5章:感情に訴える
関連付ける
「メリットのメリットを述べよ」(聞き手の自己利益に訴える)
メリットの大きさを訴えるより、メリットを実感させることが大事
なぜ代数を学ぶか?
一生必要ない、ウェイトリフティングは暴力のためではなく、アメフトや日常使う筋肉のためである
数学の問題は論理的思考力の向上のためで、何らかの目的を達成するための手段に過ぎない
(かなり省略しているが、この説明はすっと入ってくる)
アイデンティティに訴える
6章:物語性
恐怖が去ったらどんなに幸せだろうと想像して、恐怖症を克服できた人はいない
ジャレドのサブウェイダイエット
人を励ます物語には3種類
- 挑戦
- 絆
- 創造性
物語にはシミュレーションと励ましという二重効果がある
終章:記憶に焼きつく要素
聞き手の解釈は、自分のメッセージの核を保っているか
物語と統計なら、物語が忘れにくい
メッセージを相手に届けるプロセスは2つの段階
→「答え」の段階と、「他者に伝える」段階
アイデアを記憶に焼き付け、後々まで役立たせるには、聴き手を次のような状態にする
- 関心を払う→【意外性がある】
- 理解し、記憶する→【具体的である】
- 同意する、あるいは信じる→【信頼性がある】
- 心にかける→【感情に訴える】
- そのアイデアに基づいて行動できるようになる→【物語性がある】
単純明快であるというのは答えの段階だから、上記にはない
感想
こうすれば記憶に残るということが書いてあります。
中でも知の呪縛と戦えというのが、一番しっくりきました。
自分が知っていることは、深く説明しなくとも相手も知っているだろうと思いこんでしまいます。
私だったら、経理の話とかがそうです。
しかし、知の呪縛に囚われると分かりやすいアイデアにはなりません。
6つの原則を様々なアイデアに当てはめて、これを自分のものにできるようにしていきます。
ブロガーやYouTuberの方にも本当にオススメの本です!
ここまでお読みいただきありがとうございました。