とある化学メーカーの育休後転勤にまつわる炎上のポイントを考えてみます。
タイトルの通り、とある東証一部化学メーカーが炎上した件について、先日転勤の記事も書いたこともあり、自分なりの意見を書いてみます。
転勤の記事はこちら
www.finance-accounting-value.com
①概要
私は、このサイトから概要を知りました。
事の発端は、男性社員の妻のTwitterからでした。
簡単にまとめると、
- 育休制度を利用した東京勤務の男性社員が復帰
- 会社に復帰すぐに、関西への異動指示
- 男性は東京に家を購入していたこともあり、異動できないと退職
- 退職する時に、有給休暇を使用したいと願い出るも会社側は却下
- このまとめが出てから、会社はホームページから育休のページを削除(現在は見れる?)
②問題はどこにある?
この炎上問題の会社対応のポイントは、以下だと考えます。
- 育休からの復帰だとしても、異動命令自体は問題ではない
- 従業員が退職願いを出して、有給休暇が使えないのは問題
- 会社側のHPのページ削除の対応は悪手
- 公式見解がまだ出てこないのも気になる
もちろん、これは元社員の妻からの情報に過ぎないので、会社としてのコメントを見ないとどちらに非があったのかは分かりません。
しかし、育休のページ削除を誰が判断しているかは分かりませんが、会社対応としては印象が悪いです。
なんらかの会社にとって都合の悪いことを、隠しているようにしか見えません。
③会社にとってのダメージは大きくない?
カネカは、連結6,200億円の売上を誇る中堅化学メーカーです。
ここから会社側の見解が、どう出るかに注目したいと思います。
化学メーカーって旧態依然の仕組みが、まだ残っているのかなとも思ってしまいます。
結論としては、社員の望まない転勤はなくすべきということです。
先日の記事でも書いたように、合理的な理由のない転勤が多い企業は敬遠されます。
カネカの姿勢は少なくとも、従業員にとって最高の企業ではないことは確かです。
今までなら、SNSでこのように拡散されることは無かったのかもしれません。
しかし、これまでと違い企業の対応というのは、Vorkersなどの会社口コミサイトなどでも確認ができます。
ようやく、泣き寝入りが少なくなる世の中になっていくのかなと思います。
終わりに
新卒の就活の時に、カネカを受けました。
1次面接で落とされたような気がしますが、正直あまり印象には残っていません。
特徴としては、化学メーカーで食品分野というセグメントを持っているところかもしれません。
企業に何らかの問題が起きた時には、その対応が注目されるポイントです。
しかし、今日カネカはプレスリリースを出すことはありませんでした。
流石にこのまま、何も発信しないとは考えにくいです。
何か動きがあれば、追記したいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
※ここから追記です(6/4/20:30)
続報が入りました。
社長の角倉護氏から社員へのメールの要約は下記です。
- SNSの内容は正確性に欠ける内容
- 見せしめではない
- 配慮不足だった
- 今回のような行き違いを二度と発生させない様、再発防止に努める
はっきり言って、このメールでの対応は良くないと思います。
もちろん社員に向けて、いち早く誤解を解きたかったのかもしれませんが、社外にも会社としての公式見解を出すべきではないでしょうか。
メールだけを見ると、一人の社員が行き違いから辞めたという程度で、大事とは捉えていないように見えます。
正直言って、これだけを見るとリーダーの素質があるのだろうかと思ってしまいます。
これを見たカネカの社員は、これだけでは納得しないと強く思います。
ひとまず公式見解を待ちたいと思います。
※再追記(6/7/8:00)
カネカより公式見解が発表されました。
要約すると、会社側は
- 調査委員会を設置して調査
- 退職強要や退職日は指定していない
- 育休前から異動は決まっていた
- 育休をとった社員だけを特別扱いはしない
- 異動後の出張を認めるなど配慮しようとはした
結果として、元社員の転勤及び退職に関して、当社の対応は適切であったと考えているとのこと。
正直カネカの姿勢には首を傾げたくなります。
予想通りの回答という感じで、恐らくこれが最終回答になりそうです。
これを機に望まない転勤が少なくなればとシンプルに思います。
下記の記事は、問題点が分かりやすい解説されています。